花粉症は症状がない時こそ対策したい!身近な食べ物でできること

花粉症の方は年々増えてきていると言われています。

鼻や目の辛い症状は集中力の妨げになったり、生活にも支障が出てしまいますよね。

今日は花粉症についてお話したいと思います。

症状が出てから気を付けたいことと、体質を整えていくために気を付けたいことはアプローチが変わってきます。

まずは体質を整えていく食養生についてお伝えしますね。

中国伝統医学では花粉症はこう考える

中国伝統医学では花粉が体内に侵入することで起こると考えられています。

ただ身体の抵抗力が満たされていれば侵入は防げる。

自分の身体次第ということですね。

ここがポイントになります。

(西洋医学と中国伝統医学の考え方の違いはこちらを参考に。)

抵抗力は1日、2日であげられるものではなく、毎日コツコツと養っていくことが大切なのです。

症状を感じていない時からじっくり取り組んでいきたいものです。

花粉症対策、特にケアしたい五臓は肺・脾

身体の表面で花粉やアレルゲン、ウイルスなどをブロックしてくれるものを中国伝統医学では「衛気」と言います。

「衛」という字のごとく、身体を守ってくれる働きで抵抗力、免疫力にあたるものです。

「衛気」は身体の中の「気(エネルギー)」の一つで、これは主に食事の栄養から作り出されます。

そのため栄養の消化・吸収をしてくれる臓器がちゃんと働いてくれているかが重要です。

消化や吸収をしてくれる五臓は「」と言われています。

もう一つキーになる五臓が、その「衛気」を全身に巡らせてくれる「」です。

肺は乾燥に弱いため秋冬やダメージを受けやすいです。

なので花粉症が発症しやすい春になる前から労わっておきたいものです。

「脾」をケアする食養生

消化・吸収機能を担当する「」。

お通じや胃もたれ、食欲低下などで「脾」の弱りを自覚されている方もいらっしゃると思いますが、このような体感のある方も、もしかしたら「脾」の弱りがあるかもしれません。

・疲れやすい

・むくみやすい

・雨の日や梅雨はだるさを感じる

これらはわかりやすい消化器の不調では無いかもしれないですが、「脾」がうまく働いていないことが原因の場合もあります。

「脾」をケアしてくれる身近な食べ物

米、ハト麦、イモ類、南瓜、栗、肉類、魚類、豆類、大豆製品など。

えっ、普通。と思われたかもしれません。

そうなんです。

実は普通の食材が多いのですが、不足しがちでもあります。

ただ炭水化物を抜かれている方も多く、食べていても麺類に頼っていると米や肉・魚や不足しやすいです。

そして、もうひとつ注意したいのが量と調理法。

これらの食材を食べていても、量や調理の仕方によっては「脾」にはダメージを与えてしまいます。

「脾」をケアするには何を食べるかと同じかそれ以上に、何を食べ過ぎないかが重要になります。

・冷たいもの

・甘いもの

・脂っこいもの

これらは「脾」の働きを弱めます。

またこのようなものは、身体の中の水分の巡りも妨げてしまい、その巡れていない水分も症状の引き金になります。

飲み物は温かいものにしたり、甘いおやつは干し芋や焼き芋などのさつまいも、甘栗に置き換えてみたりするのも手です。

私もデスクワーク中に甘栗を食べたりします。

料理は温かいスープやお鍋で取り入れるのもおススメです。たくさんの種類や量が摂りやすいですよね。

「肺」をケアする食養生

」は「衛気」を全身に巡らせてくれることで、鼻・のど、皮膚にバリア機能を張ってくれます。

咳や喘息などの呼吸器疾患が以外にも、肺が弱っているサインにこのような症状が挙げられます。

・口呼吸になりがち

・声が弱い

・口の中や皮膚の乾燥

朝起きて深呼吸したり、うがいをしたり、部屋の乾燥を防ぐことも大切です。

私は部屋に濡れたタオルを干すこともあります。

肺」をケアしてくれる身近な食材

葱、大根、生姜、白菜、れんこん、白きくらげ、山芋、はちみつ、梨、手羽先あたりが手に入りやすいと思います。

山芋は先ほど出てきた「脾」を労わるのにもいいので、汁物の具材にしたり、とろろにしたりすると手軽です。

大根はおろしてポン酢と合わせてタレにしたり、きのこと和えても美味しいです。

この後出てきますが、きのこもぜひ摂りたい食材です。

実は私、最近はちみつにハマっていて、レッスンなどでたくさんお話しした後にそのまま舐めていますが、痛みが軽減するように感じます。

ただ注意したいのは、辛い食べ物。

辛い食べ物は身体を温めてくれたり、適度であれば気の巡りを良くしてくれるのですが、連日辛い物ばかり食べ続けるのはお勧めしません。

辛い物を食べると発汗しますが、あまりにそれが行き過ぎると身体の水分が発散され「肺」の大敵、乾燥に繋がってしまうのです。

じんわりぽかぽかと体感できる程度で楽しみましょう。

栄養学的に摂りたい成分

ここまで薬膳の観点でお話ししてきましたが、栄養成分ではこのようなものがお勧めです。

DHA・EPA(青魚)、α‐リノレン酸(えごま、しそ)、乳酸菌(納豆、キムチなど発酵食品) カテキン(緑茶)、β‐グルカン(きのこ類)

魚は調理が面倒と感じるときは、缶詰やフレークを利用すると良いです。

添加物が使用されていないものもありますので、ぜひチェックしてみられてください。

おにぎりの具材で美味しくいただけますし、お茶づけに入れるとカテキンも一緒に摂れますね。

最後に、症状が出たときに気を付けたいこと

ここまで症状を感じるまでにしたい食養生をお話ししてきましたが、症状が酷いときに控えたほうが良い食材もお伝えします。

・唐辛子、わさび、スパイスなどの刺激物

・もち米やもち米で作られたお菓子

・ナッツ

・エビやカニ

・アルコール

普段は特に問題を感じなくても、症状があるときは炎症を促す可能性があるので控えておくと安心です。

四季を心地よく感じるために、日々コツコツ食養生を積み重ねたいですね。

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