山椒は好きですか?
大人になって、ようやく美味しさがわかるものの一つだと思います。
私は老人ホームで献立を作成していた時に美味しさを知りました。その時は大量調理なので実山椒の佃煮を購入し、ちりめんと合わせて混ぜご飯でお出ししていました。
京都ではちりめん山椒がよく売られていて、何度も遊びに行っているのに見向きもしていなかった気が。次京都行ったら買うかも。
もくじ
山椒仕事のススメ
先日八百屋さんで何と89円!
商品入れ替えのためとか書いてあったと思うけど、決して傷みも変色もない。近くにあった100円以上のものと見分けは付きませんでした。そんなわけで即買い。
梅雨で雨は多いし、最近あちゃってなることがちょこちょこあって(ちょっとしたやらかし)、少し憂鬱になる瞬間がありましたが、そんな時はこの山椒の実の下処理おススメです。
出かけて気分転換もアリだと思いますが、憂鬱な時はごはんのメニュー選びでしっくりこなかったり、またそこであちゃっとなっても悪循環。なのでお家でもくもく作業するのは無心になれて良いです。
思ったより時間がかかりましたが、それがまた山椒の実一粒一粒がかわいく見えてくるし、粉山椒では感じられない清々しい香りを味わうことができます。
山椒の香りの魅力
その香りが薬膳では大切。
山椒の香りは降気作用と言って気の流れを下に向かって整えてくれます。上に気が向かっている状態というのは、咳や、胃がむかむかして逆流している感覚がある時です。それを落ち着かせる方向にサポートしてくれます。
また爽やかな香りは癒しを感じますし、食欲を促してくれます。今準備しておけば夏の食卓で活躍すると思います。
山椒の下処理
枝を取った山椒は3回くらい水を変えながら洗います。
そしたら指でつぶせるくらいまで塩ゆでしてあく抜きします。固さは個体差がありますが私は10分くらい茹でました。
そして水にさらして、しばらく置きます。この時にあの独特の辛さが抜けていくのですが、最低1時間は浸しておいた方がいいようです。そこからは好みの辛さになるまで浸しておきます。私は2時間半くらい置きました。それでも結構辛みは感じられました。
下処理した実山椒は佃煮に
その後料理に使っていくのですが、ちりめん山椒にするか、それとも以前おむすび屋さん(二日市のおむすびぎゅっぎゅ)でいただいたきくらげ山椒おむすびが美味しかったので、きくらげ山椒にするか迷った結果、きくらげ山椒に。
きくらげを山椒と一緒に水気がなくなるまで炊きました。よくお店にある昆布の佃煮の味をイメージして作ったのですが、そうならず残念。醤油と甘さのバランスが難しいものです。
山椒で舌がしびれて味覚がパンクしたせいだと思いたい(笑)
最近、日本人はビタミンDが不足しているとニュースでありましたが、黒きくらげからもビタミンDは摂れますよ。ぜひ食卓で黒きくらげの出番も作ってみてください。
意外と大さじ2杯くらいでも風味や辛みは出せたので、残った山椒は冷凍。
ちりめん山椒にするか、実山椒の佃煮にするか楽しみにしながら冷凍しました。
調理してしまうとそれほど長期保存は期待できないけど、冷凍だとわりと保存がきくので、もっと暑さが厳しくなった頃に解凍して何か作ってみるのも良いと思います。佃煮だとごはんが進みますし、お肉やお魚を煮るときに入れても美味しいです。
他にもこんな働きが
山椒は先ほどお伝えした気の巡りを整えてくれる以外にも、お腹を温めてくれる働きがあります。梅雨の湿気は胃腸が弱い方には刺激になってしまうのですが、山椒は温めながら働きをサポートしてくれます。
胃腸がうまく働かないと身体の中の水の巡りも悪くなりむくみやすくなるので、むくみ対策にもつながると思います。
花椒との違い
ちなみに中華料理でよく出てくる花椒(ファージャオ)。そちらとは別の種類です。
花椒のほうがもっと働きが強くて、寒さや湿気を追い払ってくれるパワーがあります。よく四川料理で使われますが、四川は湿気が多いところなので、この花椒が良い働きをしてくれるのです。
山椒の下処理は時間は少しかかりますが、難しい作業ではないので気分転換にでもぜひされてみてください。効能から見ても今の季節におススメです。
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